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袴田事件 真犯人 長女 現在 萩原聖人 [国内情勢]

今日は二回目の書き込みです。今朝は、去年来日したポール・マッカートニーが5月に再来日することが話題になりました。去年はだめだったので、私も即効申し込みました。

その後、ネット上ではギネスブックに載ったある人の話題で持ちきりでした。



1966年に会社専務一家4人が殺害された「袴田事件」で、強盗殺人などの罪で死刑が確定していた袴田巌(Iwao Hakamada)死刑囚(78)について、静岡地裁は27日、再審開始を認める決定を下した。袴田死刑囚は、刑が確定してから世界で最も長く収監された死刑囚とされている


袴田氏はその後、東京拘置所から釈放されました。実に事件から48年、死刑確定から33年後のことでした。このため、袴田氏は「世界で最も長く収監されている死刑囚」としてギネスブックにも記載されました。



↓袴田事件(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A2%B4%E7%94%B0%E4%BA%8B%E4%BB%B6

事件は今から48年前の1966年6月30日(奇しくも、ビートルズ来日の翌日でした)、静岡県清水市(現在の静岡市清水区)で起きました。味噌醸造業会社の専務宅が放火され、焼け跡から専務と妻、次女、長男の4人が他殺死体となって発見されたのです。他殺したうえで放火されたのですから、死体の状態はさぞ酷いものだったことでしょう・・・。

袴田巌氏は、この醸造会社の従業員でした。その後会社が警察に捜索され、氏の部屋からごく微量の血液が付いたパジャマが発見されたことから、静岡県警は彼に疑いの目を向けます。そして8月18日に氏は強盗殺人、放火、窃盗容疑で逮捕されます。

氏は当初は犯行を頑強に否認していたものの、拘留期限3日前の9月6日に一転して自白し、9月9日に静岡地検により起訴されます。しかし、11月15日に行われた静岡地裁の第1回公判で氏はさらに一転して起訴事実を全面否認。以後、一貫して無実を主張して現在に至ります。

しかし静岡地裁は1年2カ月後に味噌工場から発見された5点の『血染めの衣類』などを根拠として、1968年9月11日に死刑判決を下します。1976年には東京高裁が控訴を棄却し、1980年には最高裁が上告を棄却。間もなく弁護側から判決訂正申立がなされるも棄却され、死刑が確定しました。

しかし、弁護側は1981年に再審請求するも1994年に静岡地裁に請求棄却されて即時抗告。2004年に東京高裁により棄却されると最高裁に特別抗告しますがこれも2008年に棄却されます(以上が第一次再審請求)。すると、間もなく弁護側は静岡地裁に第二次再審請求します。

しかし、長い拘留生活の間に袴田氏は糖尿病、認知症、拘禁反応によると思われる言動の異常などに苦しみ、支援する議員団及び日本弁護士連合会は死刑執行停止を法務省に要請。

一方、第二次再審請求ではずっと警察に保管されていた『血染めの衣類』の再鑑定が2011年に決定。

最新のDNA鑑定の結果、これら『血染めの衣類』からは袴田氏及び被害者4人のDNAは検出されませんでした。

↓DNA型鑑定が決め手 再審事件の潮流象徴(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140327/trl14032722240011-n1.htm

そして今日の再審決定において、静岡地裁は
捜査機関が捏造した疑いのある重要な証拠で有罪とされた
とまで言い切り、袴田氏の保釈を決定したのです。

↓<袴田事件>決定骨子…「捜査機関が捏造の疑い」証拠で有罪(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140327-00000033-mai-soci

これが本当だとしたら裁判の根幹にかかわる重大問題です。当時は過酷な拷問が常態化しており、特に袴田氏を尋問した刑事たちは冤罪を多数生みだしたことで知られる悪名高い紅林麻雄警部の部下だったことが知られています。彼らは10人近くで袴田氏に殴る蹴るの暴行を加えたそうです…。ちなみに、『拷問王』とまで呼ばれた紅林警部は1963年に拷問による冤罪が発覚した後警察を追われるようにやめ、2ヶ月後に急死しました。

↓紅林麻雄(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%85%E6%9E%97%E9%BA%BB%E9%9B%84

では、真犯人は一体誰なのか…?現在ネット上では、事件で唯一生還した長女なのではないか、という話が広がっています。彼女は家族と仲が悪く勘当同然だったため別棟で寝ており事件の証言はほぼ彼女から得られたそうです。

↓袴田事件がもしも冤罪だった場合誰が責任を取る?真犯人は長女?(Happylife.jp)
http://happiness01.jp/hakamadaziken-enzai-sekinin-sinhannin-2077

うかつなことは言えませんので論評は控えますが、DNA鑑定といい、公表された情報によるネット上の推測といい、時代の変化を感じずには居られません。

袴田氏の有罪については文化人、法曹関係者のみならず、一審の裁判官だった熊本典道氏も疑問を抱いていたそうです。彼の苦悩を描いた映画「BOX 袴田事件 命とは」が2010年に発表されており、熊本氏を萩原聖人さんが演じています(袴田氏は新井浩文さんが演じています)。

↓BOX 袴田事件 命とは(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/BOX_%E8%A2%B4%E7%94%B0%E4%BA%8B%E4%BB%B6_%E5%91%BD%E3%81%A8%E3%81%AF

今はとにかく、袴田氏が釈放されたことを喜ぶべきでしょう。即時抗告した検察側には慎重な姿勢を望みます。そして、今度こそ真実が解明されますように。

3/29追記1:検察による抗告は却下されました。ただし、特別抗告もしくは再審開始決定が高裁や最高裁で却下される可能性は残ります。

↓袴田さん:高裁も釈放支持 静岡地検の抗告を棄却(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20140329k0000m040101000c.html

袴田氏に懸念されていた糖尿病や認知症は、検査の結果比較的軽かったとのことです。

追記2:上記で述べた被害者の長女(67歳)が、自宅で亡くなっているのが発見されました。事件性はなく、病死のようです

↓袴田事件:被害者長女が死去(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20140329k0000e040210000c.html

このまま、事件は完全に迷宮入りする可能性が高くなりました。警察や、「証拠捏造」とまで言われた検索当局からすれば無念でならないことでしょうが、当時の警察の拷問があまりにもひどかったということでしょう。

死刑制度と、拷問等による冤罪とはある程度は分けて議論する必要があると思います(凶悪犯罪でなくても冤罪は起こるのですから)。


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