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スロースリップ 千葉 プレート 揺れ アスペリティ [自然災害]

東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)から間もなく3年。そんな中で、地震に関する新しい情報が入ってきました。

↓房総沖海底が最大6センチ移動 「スロースリップ」か(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201401/CN2014011001002162.html

千葉県沖合のプレートが、揺れを起こすことなく静かに滑る現象である「スロースリップ」を起こしたようです。

↓スロースリップ(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97

日本列島は4枚のプレート(北アメリカ、フィリピン海、ユーラシア、太平洋)に挟まれた文字通りの地震の巣です。それらは毎日擦れ合っており、ついには耐えきれなくなってズルッとずれます。それが地震です。わかりやすい例を言うと、ゴムのマット同士をこするとギチギチ音を立てて震えます。その時の振動が地震、というわけです。

さらに詳しく言うと、押しあったプレートの一部はカチカチにこびりついた状態になり、エネルギーが蓄積されて大地震の元になります。このこびりついた部分をアスペリティ(固着域)と呼びます。

↓アスペリティ(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3

では、滑らかなプラスチックの板をこすり合わせるとどうなるでしょうか?ほとんど音も振動も起きずにずれるはずです。つまり、これがスロースリップということになります。

揺れないのならば、このスロースリップは安全であるはずです。では、どこが問題なのでしょうか?

↓ 房総半島沖で「スロー地震」再来(防災科学技術研究所、2011年10月31日)
http://www.bosai.go.jp/press/2011/pdf/20111031_01.pdf

今回スロースリップが発生した千葉県の房総半島沖は、ユーラシアプレートに北アメリカ・フィリピンの2プレートが潜り込むという複雑な構造を持ちます。当然これらの歪みエネルギーは大きく、プレートの奥深くまでアスペリティができています。もしアスペリティがずれれば、歪みエネルギーは解放され、この付近ではしばらく地震は起きません。

しかし、アスペリティ以外のところがずれたらどうなるか…。プレートは岩石でできていますが、地球規模で言えばゴム板のように柔軟性を持ちます。ゴム板や紙の一部だけを手で抑え付けます(これがアスペリティだと考えましょう)、全体を手前から押すと想像してみましょう。すると、押さえつけたところだけが大きくねじれます。そのねじれが歪みエネルギーというわけです。つまり・・・アスペリティ自体の歪みエネルギーが蓄積されてしまうのです。つまり、アスペリティがずれたときに大地震が起きる危険性が増すのです。

房総半島沖ではたびたびスロースリップが観測されていますが、前回の2011年は、東北地方太平洋沖地震が起きたために前回(2007年)の発生時よりも間隔が早まったそうです。それからわずか3年でまた発生したということは…。

断定的なことは言えませんが、今後の動向に注意する必要があります。

最後に、2011年のスロースリップを捉えたと思われる映像をご紹介しましょう。



皆さん、この季節は地震と火事に本当に気をつけましょう。また書く前に日付が変わってしまいました…。


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