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永井一郎 訃報 出演料 訴訟 [訃報]

また日付が変わってしまいましたが、今日も書きます。

昼過ぎにネットを見て知りました。日本中のアニメファンの間で衝撃が走っています。

↓声優の永井一郎さん急死 82歳…もう聞けない波平の「バカモン」(スポニチアネックス)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140127-00000109-spnannex-ent



日本を代表するベテラン声優の一人だった永井一郎さんが、仕事先の広島市で虚血性心疾患のため急逝いたしました。享年82、改めてキャリアの長さを実感させられました。近年は納谷悟朗さん、内海賢二さん、加藤精三さんなどベテラン声優の訃報が相次いでいますが、今回は特に衝撃的でしょう。

↓永井一郎(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B8%E4%BA%95%E4%B8%80%E9%83%8E

大阪府出身の永井さんは、京都大学文学部仏文学科を卒業後、役者を目指して上京するも立て続けに劇団入団試験に落ち、電通に勤めながら養成所に通います。そして養成所卒業後に、劇団三期会(愛川欽也さんら俳優座の3期生が結成)に参加。三期会が『スーパーマン』の吹き替えに参加していたのを機に声優の世界に入り、当時三期会中で最年長(それでも25歳!)だったために老け役の仕事が増えて次第に定着していきます。ついには声優の仕事が増えて映画や舞台に割ける時間がなくなったために自然と声優に専念するようになり、1959年のデビューから、亡くなるまでキャリアは55年にも及びました。

代表作を上げれば数知れず、真っ先に上がるのは上記のニュースでも出てきた『サザエさん』の磯野波平、ファーストガンダムこと『機動戦士ガンダム』のナレーション、デギン・ソド・ザビほか、『YAWARA!』の猪熊滋悟郎などなど・・・。詳細はWikipediaを見た方がいいでしょうが、その役を聞けば真っ先に特徴的な声が脳裏に浮かぶはずです。最近ではTBS系列の『情報7days ニュースキャスター』のナレーションも有名でした。

永井さんは、声優の権利拡大のために闘った人でもあります。1988年には『磯野波平ただいま年収164万円』と題して、声優の手元に入る出演料の低さを訴えました。下のリンクで、詳細を見ることができます。

↓ショッキングな実態公表(協同組合 日本俳優連合HP)
http://www.nippairen.com/news/hist1986/h198609.html

昔から、声優やアニメーターなどのアニメ業界に従事する人々の賃金が低いのはよく知られており、伊武雅刀さんのように待遇の悪さに耐えかねて声優をやめてしまった人もいるほどです。

そんな現状に対して永井さんは、野沢雅子さん、内海賢二さんらと共に立ち上がりました。3人は声優360人を代表して、音声制作会社に対してアニメのソフト化に伴う声の使用料の支払いを求める訴訟を起こし、2004年に勝訴。番組の出演料を設定することにも成功します。今もなお、声優さんの出演料が低い、とよく言われますが、永井さんたちが立ち上がる前にはもっと酷かったのです。改めて永井さんの功績はもっと評価されてしかるべきです。

今は、永井さんの功績に思いをはせるとともに、冥福を祈りましょう。


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